お金のコラム

自己破産が再び急増?意外な原因と「リボ払い」の落とし穴

最近、スーパーでの買い物や光熱費の支払いで「以前より出費が増えたな」と感じることはありませんか? 実は今、私たちの家計を取り巻く環境は大きく変化しており、それに伴って「自己破産」の件数にも不穏な動きが見え始めています。

今回は、最新のデータから読み解く家計の危機と、知らぬ間に陥りやすい「リボ払い」のリスクについて、お金のプロの視点で解説します。


データが語る現実:2024年、自己破産が急増中

これまで減少傾向にあった自己破産の件数が、いま再び増加に転じています。 裁判所のデータを基にした統計によると、2024年の自己破産件数は85,000件を超え、前年に比べて急激に増加しました

「自己破産なんて、ギャンブルや浪費をする一部の人だけの話でしょ?」

そう思われるかもしれませんが、実はその認識は変わりつつあります。物価の上昇(インフレーション)により、これまでの生活水準を維持するだけでも家計への負担が増しており、一般的な生活を送っている方でもバランスを崩しやすくなっているのです 。


借金の原因、「遊び」よりも「生活費」が深刻

では、具体的にどのような理由で多重債務(複数の業者から借金をすること)に陥っているのでしょうか。以下のデータをご覧ください。

消費者金融の利用目的(2025年)
 1位:生活費の不足を補うため(45.9%)
 2位:後払い決済等の利用代金を支払うため(19.9%)
 3位:欲しいものがあったがお金が足りなかったため(13.3%)
 4位:遊ぶためのお金(11.5%)
 5位:ギャンブル(9.5%)

意外なことに、「遊ぶためのお金(11.5%)」や「ギャンブル(9.5%)」よりも、「日々の生活費」や「クレジットカード等の支払い」が圧倒的に多いのが現実です 。

プロの視点で見ると、これは物価の上昇スピードに対して収入の増加が追いついていないことが大きな要因と考えられます。生活費の不足をクレジットカードで補い、その支払いのためにまた借り入れをする……という悪循環が起きているのです。


資産を食いつぶす「リボ払い」の数字マジック

借金の原因として2番目に多い「後払い決済等の支払い」。ここには、リボ払い(リボルビング払い) が深く関わっています

リボ払いは「毎月の支払額を一定にする」仕組みで、一見家計管理が楽になるように見えます。しかし、これこそが落とし穴です。 具体的な数字でシミュレーションしてみましょう。

100万円の買い物をし、毎月2万円ずつリボ払いで返済する場合(年率17.64%で計算)
 支払総額: 約182万円
 返済期間: 完済まで約7年8ヶ月(92ヶ月)かかります 。

なんと、買った商品の代金(100万円)とほぼ同額の「約82万円」を、利息として支払うことになるのです。 毎月の支払いが2万円で済むため、「まだ大丈夫」と錯覚しがちですが、水面下では利息が膨らみ続けています。これが、リボ払いが「終わらない借金」と呼ばれる理由です。


あなたを守るためのアクションプラン

恐ろしいのは、自分で意図せずリボ払いを利用しているケースがあることです。 最近では、スマートフォンの操作で気付かないうちに設定を変更していたり、カードを作った当初から初期設定が「自動リボ」になっていたりする事例も増えています

ご自身の資産を守るために、今すぐできることが一つあります。

「今月のクレジットカード明細を必ず確認すること」

明細に「リボ払い」「リボ残高」といった記載がないか、あるいは支払区分が勝手にリボになっていないか、一度チェックしてみてください 。 高額な買い物には慎重になることはもちろんですが、こうした「設定の確認」という小さな習慣が、将来の大きな家計危機を防ぐ第一歩となります。

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